POINT01
「自分の何が悪いのか」ではなく「どこで落ちているか」を見る
落ち続けると、「自分の性格がダメなのでは」と考えてしまいがちです。でも、選考は段階ごとに見ているポイントが違います。原因をあなた自身ではなく段階で分けて考えると、直すべきことが具体的になります。
まずは、これまで受けた会社を書き出して、それぞれ「どの段階で落ちたか」を横に書いてみてください。ES、適性検査、一次面接、二次面接、最終面接のどこに一番多く印がつくかで、見直すポイントが決まります。
段階ごとに見ると、「全部がだめ」なのではなく、「この部分だけがうまくいっていない」ことが分かる場合がほとんどです。直す場所が一つに決まれば、やることもはっきりして、気持ちの面でもずっと楽になります。
ここがポイント
原因を自分ではなく選考の段階で分けて考えると、うまくいっていない部分が一つに決まり、直すべきことが具体的になります。
POINT02
原因探しに使う「選考記録」のつけ方
どこで落ちているかを知るには、記録をつけるのが一番確実です。頭の中で思い出そうとすると、印象に残った失敗ばかりが浮かんで、全体の傾向が見えなくなります。スマホのメモや表計算アプリで、次の項目を1社1行で書いていきましょう。
会社名と業界
応募した日と、選考の段階ごとの日付
どこまで進んだか
(ES、適性検査、一次面接、二次面接、最終面接)
その段階で聞かれたこと、出された課題
自分の手応え
(良かった、普通、だめだった、の3つで十分です)
例えば、記録を見返したら「ESは通るのに、一次面接ではほとんど落ちている」「最終面接まではいくが、そこから先に進めない」といった形で、偏りが見えてきます(例)。偏りが見えたら、その段階だけに集中して対策します。全部の段階を同時に直そうとするより、ずっと早く結果が変わります。
手応えと結果がずれている場合も大事な手がかりです。「手応えは良かったのに落ちた」が続くなら、自分では伝わっているつもりでも、相手には伝わっていない可能性があります。こういうときこそ、第三者に見てもらう意味があります。
ここがポイント
受けた会社と落ちた段階、手応えを1社1行で記録すると偏りが見え、その段階だけに集中して対策できます。
POINT03
ESや適性検査で落ちる場合
面接に進む前に落ちることが多いなら、書類やテストの段階に原因があります。よくあるのは次のようなものです。
設問に答えていない
「学生時代に力を入れたこと」に、経験の説明だけを書いて、何を学んだかが書かれていない
どの会社にも出せる内容になっている
志望動機に、その会社でなければならない理由がない
適性検査の対策をしていない
問題の形式に慣れていないだけで、時間が足りなくなることがある
ESは、提出前に一度だれかに読んでもらうだけで改善点がよく見つかります。適性検査は、問題集を1冊解いて形式に慣れておくだけでも変わります。
適性検査は、能力検査と性格検査に分かれていることが多いです。能力検査は、問題の形式と時間配分に慣れるだけで結果が変わりやすいので、問題集は何冊も手を出さず、1冊を2回くり返す方が効果的です。性格検査は、よく見せようとして答えを作り込むと、回答に一貫性がなくなることがあります。迷ったら、普段の自分に近い方を選んでください。
POINT04
ESを書き直すときの、前と後の例
ESで落ちることが多いときは、設問に正面から答えているかを確かめます。ここでは「学生時代に力を入れたこと」の書き直しの例を紹介します(内容はすべて例です)。
書き直す前
「私はゼミ活動に力を入れました。ゼミでは地域の商店街について調べ、発表会で発表しました。準備は大変でしたが、最後までやりとげました。この経験を活かして、御社でも頑張りたいです」
書き直した後
「私が力を入れたのは、ゼミでの商店街の調査です。最初は資料だけで調べていましたが、実際の声が足りないと感じ、店主の方々に話を聞きに行くことを提案しました。断られることもありましたが、訪問する時間帯を変えるなどの工夫をして、多くの方から話を聞けました。この経験から、足りないものに気づいたら自分から動くことの大切さを学びました」
書き直す前の文章は、何をしたかは分かりますが、どこで困って、どう考えて動いたのかが書かれていません。採用する側が知りたいのは、経験の大きさではなく、その人の考え方や動き方です。書き直した後の文章は、困ったこと、工夫したこと、学んだことが順番に書かれているので、読む人がその人の姿を思い浮かべやすくなっています。
書き上げたら、設問をもう一度読んでから自分の文章を読み返してください。「設問に答えているか」「その会社に出す意味があるか」の2つを確かめるだけで、多くの問題は防げます。
POINT05
一次面接で落ちる場合
ジョブコミットを利用して就活を終えた27卒の学生のうち、面接の段階まで回答した372人に聞くと、苦戦したのは一次面接が54.0%で、最終面接(35.8%)を上回りました(27卒学生1,940人調査)。一次面接で落ちるのは、とても多いパターンです。
一次面接では、話の中身よりも「短く、分かりやすく話せるか」が見られやすいです。質問に対して結論から答えているか、1つの答えが長くなりすぎていないかを確認してみてください。録音して聞き返すと、自分では気づかなかったくせが分かります。
54.0%
面接の段階まで回答した372人のうち、一次面接で苦戦した学生
最終面接で苦戦した学生は35.8%
最初の一文で結論を言う
「私が力を入れたのは〇〇です」のように、聞かれたことへの答えから話し始めます
一つの答えは1分以内を目安にする
詳しいことは、面接官が次の質問で聞いてくれます
録音して、話し始めから結論までの時間を測る
結論にたどり着くまでが長いほど、伝わりにくくなります
話し方だけでなく、表情や声の大きさも確かめる
オンライン面接では、画面越しに伝わりにくいので少し大きめを意識します
POINT06
二次面接や最終面接で落ちる場合
面接の後半まで進めているなら、話し方の基本はできています。この段階で落ちるときは、次のような原因が考えられます。
「なぜこの会社なのか」が弱い
他の会社ではなくその会社を選ぶ理由が、具体的に伝わっていない
深掘りの質問に答えきれていない
「なぜそうしたのか」「ほかの方法は考えなかったか」と聞かれたときに、考えた過程が話せない
会社との相性が合っていない
能力ではなく、社風や働き方の面で合わないと判断されることもある
相性が理由の場合は、あなたが悪いわけではありません。調査でも、入社を決めた理由の上位は「社風・人・雰囲気」(29.3%)と「就活の軸に合っていた」(28.2%)でした。合う会社を選び直すことも、立派な対策です。
深掘りの質問への備えとしては、ガクチカや自己PRのエピソードについて、「なぜそうしたのか」を3回くり返して自分に問いかけておくのがおすすめです。考えた過程を言葉にしておけば、本番で思いがけない角度から聞かれても答えやすくなります。
POINT07
落ちる段階がばらばらなときは、受け方を見直す
記録をつけてみると、ESで落ちる会社もあれば、最終面接で落ちる会社もあり、段階に偏りがないこともあります。その場合は、一つひとつの選考より、受け方そのものに原因があるかもしれません。
同じような会社ばかり受けている
有名な会社や人気のある業界に応募が集中していると、どの段階でも競争が激しくなります。軸に合う会社を、少し範囲を広げて探してみましょう
予定を詰め込みすぎている
一日に何社も選考が重なると、準備が追いつかず、どの会社にも中途半端な状態で臨むことになります
会社ごとの準備をしていない
同じ志望動機や逆質問を使い回していると、段階を問わず「この会社でなくてもいいのでは」と思われやすくなります
疲れがたまっている
落ち続けて気持ちが沈んでいると、表情や声にも出てしまいます。一度休んでから立て直す方が、結果的に早く進むことがあります
受け方を変えるのは、自分の欠点を直すよりも取り組みやすい対策です。応募する会社の数や種類、予定の入れ方を見直すだけで、同じ準備でも結果が変わることがあります。
ここがポイント
落ちる段階がばらばらなら、応募する会社の数や種類、予定の入れ方など、受け方そのものを見直します。
POINT08
原因を見つけて直すまでの2週間プラン
記録をつけてから対策を試すまでを、2週間の予定にまとめました。選考を受けながらでも進められるように、一日にやることは一つにしています。
- 1
1〜2日目
これまで受けた会社を書き出し、選考記録の表をつくる
- 2
3日目
一番多く落ちている段階を一つ選ぶ
- 3
4〜6日目
その段階のよくある原因と、自分の記録を見比べて、当てはまりそうなものを一つ決める
- 4
7〜10日目
その原因に合わせて、ESを書き直す、面接の答えを直す、問題集を解く、などの対策をする
- 5
11〜14日目
キャリアセンターや就活エージェントで見てもらい、直したものを次の選考で試す
2週間で結果がすぐに変わらなくても、記録を続けていれば、対策が効いているかどうかは少しずつ見えてきます。次の段階に進める会社が増えてきたら、それが直せた証拠です。
記録をつけること自体が負担になってきたら、項目を減らしてもかまいません。会社名と落ちた段階の2つだけでも、続けていれば十分な手がかりになります。
POINT09
自分で原因が分からないなら、第三者に見てもらう
落ちた理由は、企業から教えてもらえないことがほとんどです。自分で振り返っても分からないときは、人に見てもらうのが一番早い方法です。大学のキャリアセンターでは、ESの添削や模擬面接を無料で受けられます。
相談するときは、この記事でつくった選考記録を持っていくと、短い時間でも原因にたどり着きやすくなります。「どの段階で何社落ちたか」が分かるだけで、相談を受ける側は見るべきポイントをしぼれるからです。
同じ担当者に続けて見てもらうと、前回からの変化も含めて原因を探せます。ジョブコミットでは、専任のアドバイザーが1人あたり平均10回以上の面談を行い、選考結果を一緒に振り返りながら、ESや面接の直し方、受ける企業の選び方まで相談できます。学生は完全無料です。




