POINT01
ガクチカで悩むのは、多くの就活生が通る道
ジョブコミットを利用して就活を終えた27卒の学生1,940人に「就職活動で一番苦戦したこと」を聞くと、面接に次いで2位が「ガクチカ・自己PRの作成」(12.0%)でした(27卒学生1,940人調査)。最終的に就活を終えた学生でも、ガクチカには苦労していたということです。
「サークルの代表でもないし、留学もしていない」と感じる人は多いですが、企業はそうした肩書きで合否を決めているわけではありません。むしろ、肩書きのある経験を書く人ほど「何をしたか」より「どんな立場だったか」の説明が長くなり、本人の考え方が伝わりにくくなることもあります。
12.0%
「一番苦戦したこと」にガクチカ・自己PRの作成を挙げた学生
1位の面接に次いで2番目に多い回答
POINT02
企業がガクチカで見ているもの
ガクチカの質問で企業が確かめたいのは、入社後に仕事をどう進める人なのか、という点です。具体的には次のようなところを見ています。
課題に気づけるか
「このままだとまずい」「もっと良くできる」と思えたか
自分で考えて動けるか
言われたことだけでなく、工夫や提案をしたか
続けられるか
うまくいかないときに、やり方を変えて粘ったか
人と一緒に進められるか
周りの人に相談したり、協力をお願いしたりしたか
つまり、小さな経験でも「気づいて、考えて、動いた」流れがあれば、それがガクチカになります。
反対に、企業がガクチカで重視していないものもあります。役職の有無、活動の規模、珍しさなどです。もちろん大きな経験が悪いわけではありませんが、それだけで評価が決まることはありません。書く前に「この経験で、自分は何に気づき、何を変えたか」を一言で言えるかを確かめてください。言えるなら、題材として十分です。
ここがポイント
小さな経験でも「気づいて、考えて、動いた」流れがあれば、それがガクチカになります。役職や活動の規模で評価は決まりません。
POINT03
普段の経験からガクチカを見つける質問
次の質問に、思いつくまま答えを書いてみてください。一つでも答えが出たら、それが材料です。この段階では、ガクチカに使えるかどうかを判断せず、とにかく数を出すのがコツです。スマートフォンの写真やカレンダーを見返すと、忘れていた出来事を思い出しやすくなります。
アルバイトで、自分なりに工夫したことは?
新人への教え方、レジの並び方、品出しの順番など
授業やゼミで、苦手を乗り越えたことは?
単位が危なかった科目、発表やレポートの準備など
長く続けていることは?
趣味、資格の勉強、運動、家の手伝いなど。続けるために変えたこと
人から「ありがとう」と言われたことは?
そのとき自分が何をしたかを思い出します
「面倒だな」と感じて、やり方を変えたことは?
通学時間の使い方、課題の進め方、友人との予定の立て方など
POINT04
題材別:ガクチカにしやすいポイント
同じ題材でも、どこに注目するかで伝わり方が変わります。よく使われる題材ごとに、書くときに注目したいポイントをまとめました。
アルバイト
売上のような大きな成果より、「お客さんや同僚の困りごとに気づいて、何を変えたか」に注目します。忙しい時間帯の動き方、新人の教え方、ミスを減らす工夫などが材料になります
授業・ゼミ・研究
「分からないことをどう調べ、どう人に聞いたか」が伝わります。理系の人は、実験がうまくいかなかったときに条件をどう見直したかも立派な題材です
趣味・独学
「続けるために何を変えたか」に注目します。目標の立て方や、飽きたときの工夫は、入社後の仕事の進め方にもつながります
家の手伝い・地域の活動
身近な人の役に立った経験は、相手の立場で考える力として伝えられます
どの題材を選ぶか迷ったら、志望する仕事と近い動き方をした経験を選ぶのも一つの方法です。人と話す仕事に興味があるならアルバイトの接客、こつこつ進める仕事に興味があるなら研究や独学、というように選ぶと、面接で「入社後にどう活かせるか」を話しやすくなります。ただし、題材を無理に仕事に合わせる必要はありません。一番具体的に話せる経験が、結局は一番伝わります。
POINT05
見つけた経験を、ガクチカの型にあてはめる
材料が見つかったら、次の順番で整理します。この型にそって書くと、短い経験でも伝わる文章になります。
結論
何に取り組んだかを一文で
課題
なぜ取り組もうと思ったのか、何が問題だったのか
行動
自分がどう考えて、何をしたのか(ここを一番厚く書く)
結果
どう変わったか。数字がなければ、周りの反応や自分の変化でも構いません
学び
その経験を、入社後にどう活かせるか
「売上を2倍にした」のような大きな結果がなくても、行動の部分が具体的なら評価されます。逆に結果の自慢だけのガクチカは、面接で深掘りされたときに答えに詰まりやすくなります。
ここがポイント
ガクチカは結論・課題・行動・結果・学びの順で整理し、行動を一番厚く書きます。大きな結果がなくても、行動が具体的なら評価されます。
POINT06
書き方の悪い例と良い例
型にあてはめても、書き方しだいで伝わり方は大きく変わります。コンビニのアルバイトを題材にした例で比べてみましょう。どちらも例として作った文章です。
悪い例: 「私はコンビニのアルバイトを3年間頑張りました。接客を通じてコミュニケーション能力が身につきました。この力を御社でも活かしたいです。」
この書き方だと、「頑張った」「身につきました」の中身が分かりません。何に困って、何をしたのかが書かれていないため、読む人は本人の考え方をつかめません。
良い例: 「コンビニのアルバイトで、新人スタッフが仕事を覚えやすくなるように教え方を変えました。私の店では新人がすぐに辞めてしまうことが続いており、話を聞くと『何を聞けばいいか分からない』と困っていました。そこで、よく聞かれる質問と答えを一枚の紙にまとめ、レジの横に置くことを店長に提案しました。最初は使われませんでしたが、新人と同じ時間に入った日に一緒に見ながら仕事を進めるようにすると、自分から紙を見て動いてくれるようになりました。この経験から、相手の困りごとを聞いてから動くことの大切さを学びました。」
良い例では、課題に気づいたきっかけ、自分の考え、うまくいかなかったときの工夫が書かれています。結果に数字がなくても、どんな人なのかが伝わります。自分の下書きが悪い例に近いと感じたら、「頑張りました」「身につきました」という言葉を探し、その部分を具体的に何をしたかの説明に置きかえるところから直してみてください。
ここがポイント
下書きの「頑張りました」「身につきました」を探し、その部分を具体的に何をしたかの説明に置きかえるところから直してみてください。
POINT07
1週間でガクチカを仕上げる手順と、よくある失敗
ガクチカは、一晩で書き上げようとすると「何を書けばいいか分からない」で止まりがちです。材料集めから仕上げまでを1週間に分けると、無理なく形になります。
- 1
1〜2日目:材料を集める
先ほどの質問に答え、思い出した経験を10個ほど書き出します。小さなことで構いません
- 2
3日目:一つ選ぶ
「自分が考えて行動を変えた場面」がはっきりしているものを選びます。迷ったら、一番詳しく話せるものにします
- 3
4日目:型にあてはめて下書きする
文字数は気にせず、行動の部分を多めに書きます
- 4
5日目:文字数に合わせて削る
400字なら、結論と課題で2割、行動で5割、結果と学びで3割くらいを目安にします
- 5
6日目:人に読んでもらう
キャリアセンターや友人に読んでもらい、「何をした人か一言で言えるか」を聞きます
- 6
7日目:声に出して話してみる
面接で話す練習をすると、文章だけでは気づかなかった分かりにくさが見つかります
仕上げる途中でよくある失敗は、最初に「学んだこと」を決めてしまい、経験をそれに合わせて書くことです。「協調性を学んだ」と先に決めると、本当にしたことが削られて、どこかで見たような文章になります。もう一つは、課題の説明が長すぎて行動が短くなることです。背景は一、二文にとどめ、自分が何をしたかに文字数を使ってください。
POINT08
面接の深掘りに備える
ガクチカは、書いて終わりではありません。面接では書いた内容について質問が続きます。次のような質問に、自分の言葉で答えられるかを確かめておきましょう。
「なぜそれに取り組もうと思ったのですか」
課題に気づいたきっかけを、具体的な場面で話せるようにします
「一番大変だったことは何ですか」
うまくいかなかった場面と、そのときに変えたやり方をセットで話します
「周りの人はどう反応しましたか」
協力してくれた人や、反対した人とのやり取りを思い出しておきます
「もう一度やるなら何を変えますか」
振り返りができる人だと伝わります。正直に足りなかった点を話して大丈夫です
答えに詰まる質問があったら、文章に戻って行動の部分を書き足してください。深掘りに強いガクチカは、行動の理由まで自分で説明できるガクチカです。面接全体の準備は落ち続ける原因の見つけ方も参考になります。
POINT09
一人で見つからないときは、人に話してみる
自分では「普通のこと」だと思っている経験ほど、人から見ると工夫に見えるものです。質問してもらいながら話すと、書けることが見つかります。友人どうしで「最近工夫したこと」を聞き合うだけでも、材料が出てくることがあります。
大学のキャリアセンターでは、エントリーシートの添削を無料で受けられます。就活エージェントを使えば、担当者が面談で経験を聞き出しながらガクチカを一緒に組み立てます。ジョブコミットでは、専任のアドバイザーが自己分析からES添削、面接対策まで、学生は完全無料でサポートします。
相談の前に用意するもの
書き出した経験のメモと、書きかけの文章。未完成でも持っていくと、どこで止まっているかを一緒に見てもらえます
相談で頼むこと
「この中でどれがガクチカに向いているか」「行動の部分が伝わるか」など、見てほしい点を一つに決めて伝えます
相談のあとにやること
言われたことをその日のうちに書き直し、次の相談で読んでもらいます。2回、3回と直すうちに文章が整っていきます




